六月:水無月 | 茅の輪をくぐり水無月を食べて 半年のけがれを大掃除

新たな気持ちで次の半年へ

一月が<いき>、二月が<にげ>、三月が<去り>、やっと落ち着いたかと思えば、一年の折り返しでもある六月が到来。衣替えを行い、京都の町家では建具も夏仕様に替えてと、年末の大掃除に負けず劣らず掃除が忙しい時期でもあります。

すっきり大掃除するのは衣服や家屋だけではなく、人もまたしかり。六月三十日に行われる<夏越の祓>は、半年の間に溜まった身のけがれを一掃する、いわば人にとっての大掃除の日です。この行事は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらひ)が起源であり、六月の<夏越の祓>と、十二月の<年越の祓>として現在に伝えられています。

茅の輪をくぐってけがれを祓う

<夏越の祓>では茅の輪をくぐって身についた穢れを祓い、無病息災を祈るものです。多くの神社には茅や藁を束ねた大きな輪が神前に立てられますが、これが<茅の輪(ちのわ)>です。

「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」と唱えながら、三回くぐると心身が清められます。くぐり方には作法があるので、覚書を見ながら回ってください。

くぐり方の作法は諸説あるようですが、左足から八の字を描くようにして進むのが一般的。

美味しい邪気のはらい方

<夏越の祓>の日に食べるのが、<水無月>。

ういろう生地に小豆を乗せ三角形に切った菓子で、この時期になると和菓子店の店頭に並んでいるのを見かけます。これには意味があり、小豆の赤色が邪気をはらうとされ、三角の形は暑気払いの氷を表しているのだそう。赤色は魔除けの効果があると信じられてきたためで、ハレの日に赤飯を食べるのもそのためです。

現代の私たちには気休めに思えるような風習ですが、クーラーも冷蔵庫もない時代、厳しい暑さへと向かう季節の節目に、気を引き締めて健康と長寿を祈った人々の切実な思いが感じられます。

最近では抹茶や黒糖を使ったういろう生地のものがありますが、やはり氷をイメージした白い水無月は定番。

【協力】 写真協力:studio Bow 高嶋克郎(茅の輪)
【出典】 神社本庁 http://www.jinjahoncho.or.jp