十月:神無月 | 八百万の神々が集合 神無月と神在月

出雲では神在月

十月は神が無い月と書いて<神無月>ですが、その理由は旧暦十月に全国の八百万の神々が出雲の国に集まるため、他の土地ではいわば神様は出張状態で留守になり<神無月>といわれています。

一方、神々がやって来る出雲では<神在月(かみありつき)>とよびます。 ここでは各神社で<神迎祭(かみむかえさい)>に始まり、<神在祭(かみありさい)>、最後に神々をお見送りする<神等去出祭(からさでさい)>が行われます。

なぜ神々は出雲へ集結するのかといえば、この世の目に見えない神事の世界を主宰されるという大国主命(おおくにぬしのみこと)が出雲大社にお鎮まりになっていることから、年に一度集うことになったそうです。そしてこの会合で何が話されているかといえば、主に縁結びなのだそう。出雲大社は縁結びの神様としても知られているのは、こうしたことが理由です。

実は京都・亀岡にも、元出雲(出雲大社が元あった場所といわれる社)と称される出雲大神宮があります。社伝によれば元明天皇和銅二(709)年に社殿を造営 。旧称は出雲神社で、大国主命とその后神・三穂津姫命御の二柱が主祭神として祀られています。大国主命が祀られているだけに、ここでもやはり、十月は<神在月>と呼ばれています。

出雲大神宮 山に沿うように建ち、自然に囲まれ清々しい場所。徒然草にも登場し、古くから人々の信仰を集めていたことがわかる。 京都府亀岡市千歳町出雲

留守を護る神様たち

しかしこの時期、各土地には神様がどこにもいらっしゃらないとなると不安に思いますが、一説によると恵比寿神や金毘羅神、竈(かまど)神、道祖神などが各神社に御鎮座されている祭神に代わり、留守を護る神とされています。

兵庫・西宮神社で有名な恵比寿神は、イザナギ・イザナミの子の蛭児命(ひるこのみこと)と同一視されていますが、体が不自由なため出雲まで行くのが困難ゆえに、留守神になったという伝承があります。さらには、長野では諏訪神社の諏訪大明神も会合には参加していないという伝説があります。諏訪大明神はあまりに大きな龍のお姿ゆえ、出雲に頭が到着しても尾はまだ信濃にあるという有様で、会合に出るのは大変なため不参加なのだとか。

いずれにしても、八百万の神々のいらっしゃる日本では、神様不在の時や場所は実はないのでしょう。

【出典・参考】
出雲大社 http://www.izumooyashiro.or.jp
出雲大神宮 http://www.izumo-d.org